会社員として働くというということはどういうことか
就活をして企業に勤める、それが当たり前のようになっているなかで会社員として働くこととはどういうことかをなかなか真剣に考えたりすることはないのかもしれません
かく言う私も就活をするときにそんなことについてちゃんと向き合うことはありませんでした
社会人になって十数年、6社の経験を経てようやくそんなことについてちゃんと考えてみたりしています(笑)
会社という組織に所属し、その組織の中で自分の労働の対価として給料をもらう
簡単に言ってしまうとこんな感じだろうと思いますが、人によっていろんな見方ができると思います
私は最近会社という組織が多重人格を持つとても奇妙な存在に思えてなりません
「会社」は別にものを言うわけではありませんし、もちろん人格を持たないはずです(法人格を持つとか言うのはナシで)
誰かが決めた方針に従って、誰かがプランを練り、そのプランに従って誰かが仕事(作業)に関しての指示をして、その指示を受けた誰かが作業を遂行する
その積み重ねで運営されていくものが会社という組織になるという感じでしょうか
となると結局のところ、会社の判断というのは、そこに所属している人間がくだした判断となるわけですが、「これは会社の判断(組織の判断)であり、会社に所属しているものはこの判断に従うのが当然だ」ということにして雇用契約で縛られた従業員をシステマティックに納得させようということなのだろうと思います
こうなると、会社という正義のなかにあっては、個人の考えや権利ばかりを前面に押し出すのは悪であるという見方をされてしまう場面も多くなるのでしょう
個人の受け取り方次第ではありますが、ネガティブに考えれば自分の自由(時間や労力等)と引き換えに収入を得るということが会社員として働くこと、と捉えられるかもしれません
もちろん自己実現のために上手く会社という組織を利用されていたり、担当している仕事自体を心から楽しめていて犠牲を払うという意識が全く無い方もいらっしゃると思いますし、会社という組織は多くの場合、社員に経済的な安定をもたらしてくれる存在でもありますので真っ向から否定する気もありません
ただ、会社から受け取ることができる恩恵が、自分の差し出すもの(犠牲にしていると考えるもの)に見合った価値があるものであるかどうかは改めて考えてみることも必要かもしれないなと感じています